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シュタイナーの「農業講座」を語る

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はい、どっと・ちゅーんあっぷ(=^o^=)やまねこ畑でございます。

ライフ・デザイン研究所『シュタイナーとバイオ・ダイナミック農法』~

「農業講座」を読む~を無事終えることができました。

香川県から四国アントロポゾフィー・クライス代表の竹下哲生さんを招いての自主講座です。

10名あまりの参加をいただけました。

参加者の方々もそれぞれの関心の角度やテーマに応じて語りかける竹下さんのワークショップ

スタイルの講座の進め方も好評でした。農家の人、庭を耕す人、畑を借りている人さまざまですが

それぞれ土に触れ、作物を作る・・ということに親しんでいるメンバーです。

竹下さんは、ドイツで神学校に通いながらバイオダイナミックの農場でのさまざまな経験を

語ります。

牛の乳搾り、農園の構成、肥料、星の位置と種まきや収穫、環境と人間などなど

竹下さんは神学校に通われていたイメージをやまねこは持っていのですが、寮にあたる住まいが

農場でもあったため農園運営に触れる機会が多かったようです。

そして、「農業講座」の基本部分に少し立ち入った講義に進みます。

この「農業講座」はシュタイナーの最晩年・・・死の前年なのであらゆる意味で

シュタイナーの思想の結実が凝縮されているらしい。そういう観点からは難解でもある。

大地の組成としての「石英と石灰」の対比を取り上げながら、植物と人間、太陽系の惑星

と農業の関わりを紐解いてゆきます。

『石灰岩系を超感覚的な眼で眺めますと、それが地上で動物たちを独立させていることが分かります。植物は、髪が頭の地に拘束されているように、大地に拘束されていますが、動物は大地から自由な動作を行います。石灰岩系の力の放射は動物に対して場所の移動というよりも、むしろ形態の自立した形成のために働いています。』

竹下さんのレクチャーでは

植物が大地に依存し、大地に固定して生きることに対して、動物は大地から独立して存在できる

のは、石灰系の鉱物によるというのです。だからこそ動物の骨格は、石灰でできているというのが

シュタイナーの指摘です。動物の身体を内側から形成するのが石灰であり、外側から形成する

のが石英の力だとシュタイナーは語ります。石英・水晶の力は動物の皮膚に相当し、

石灰は骨格に相当します・・・・。

また、石灰に代表される生命起源の鉱物は地球を覆い尽くしているということです。

20億年前の地球最古の鉄鉱石ストロマトライトは、ラン藻類の光合成から生まれたものです。

石灰もまた植物の死骸から生まれました。同様にわたしたち人間も死ねば鉱物に戻ります。

そして石灰と石英の働きは植物にとって両極なのだと言います。

石灰は一種の「自分を守る働き」であり、石英は「自分を他に与える働き」なのだそうです。

前者はエゴイズム的、後者は博愛・利他的というイメージ。竹下さんは以前の講座でこの働きは

人間にも反映していて石英は「眼球の水晶体を形成する力」石灰は「骨格を形成する力」として

働いているというのです。

この部分を聴いただけでも農業講座の謎に満ちた部分が伝わりますね。

今回は総論的なお話やひとりひとりの「試みたいこと、興味の角度」を確かめながらの交流

をしましたので第一章が中心でした。

初めての試みとしての自主講座でしたがとても楽しく過ごせました。

基本的には連続講座として次回を催す方向になりましたがそれぞれのご意見など取り入れながら

進めてゆきたいと思います。

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