『ハバナ』ジェス・クーク
はい、どっと・もーにんぐ(=^o^=)やまねこ庵でございます。台風一過でしたね。 哲学仲間のYさんは、最近瀬戸内海の伯方島に寓居を得て、「島暮らし」を楽しんでいる ということで移住のお祝いに行ってきました。 朝、電話があり「台風ですが大丈夫ですか。」と言われたので 「雨は雨で降っておいてもらったらいいので行きますよ。午後は晴れるでしょうから。」 と家内と友人二人と連れ立って出発。激しい豪雨の中を今治市まで。しまなみ海道をわたり 着いたころには雨もやみ、Yさんは、道の駅でにこやかに迎えてくれました。 Yさんの島別荘を案内してもらい、周辺を散策しました。 生口大橋が一望できる高台の民家です。釣りマニアのYさんには絶好の環境かな。 風のとおり道のような場所で少し肌寒いくらいです。 Yさんの暮らし向きに耳を傾けました。一日の過ごし方、島の人たちとの交流、釣り三昧 哲学と神秘学、それぞれのシニア・ライフの楽しみ・・・そぞろに来し方行く末の徒然草。 Yさんはやまねこより10歳上の団塊世代です。「里山資本主義」の典型かな、と思います。 時折奥さんも訪ねてくること。用事のある時は家に帰ること。特に孤独は感じないこと。 満たされて過ごす楽しみ。もう少し釣りが成果があがれば申し分ない・・。 ふと10年前にYさんにお会いしたころやまねこに語りかけてくれたアドバイスを想い出して いました。 「好きな場所で、好きなことを少し無理をしてやりとげることだよ。」 やまねこはこの言葉にいたく感銘したのでした。 Yさんとかわしてきた様々な会話が刻印された文字のように浮かんできました。 「やまねこ君のやるべきことはね、世の中にあることの意味を見出してあげることなんだ。 この世間には一日中うどん粉をこねている人もいる、穴を掘っている人もいる。 彼らがなぜそうしなければならないのか、その生きがい、そしてその意味を与えることなんだ。 だからこそ、君に時間が与えられたんだよ。」 エコロジストのぽらんさん、薪ストーブ会社H社長もYさんのそぞろな話に傾聴している様子 でした。 やまねこは言いました。 「今ね、村上春樹さんの『ダンス・ダンス・ダンス』を読んでるんだけど、Yさんは 羊男じゃないかと思ってるんだ。たぶん、村上さんは天才じゃないかと思う。 われわれが失いつつあるかけがえのないものを直観しているような気がする。」 羊男とは『ダンス・ダンス・ダンス』に出てくる謎の男です。 羊男は「僕の役割は何かと何かをつなぐことだ。君は、もう、硬直化しかけてる。」 「僕はどうすればいいのかな。」 「踊るんだよ。うまく踊れなくてもいい。ひたすら、踊るんだ。」 わたしたちと同じ空間にいる羊男・・・イルカ・ホテルという失われた場所。 台風という暴風の障壁と午後には晴れ上がった不思議な天気、伯方島とYさんの発する パワーで充電された一日でした。