『イージー・マネー』キング・クリムゾン
はい、どっと・ちゅーにんぐ(=^o^=)やまねこ文庫でございます。 フリー・エコノミーを提唱するマーク・ボイルさんの『僕はお金を使わず生きることにした』 を読みながら、「お金」について考えています。 とりあえず仕事してお金を稼いで生計を立てるというのはごく当たり前のことなのですが 現代はお金が二種類あります。 金融上のお金と実体的なお金です。日本でお金とは日銀券を意味しています。 「世間一般の企業が商品券を発行すると負債になります(昔は違う会計処理もよく使われていたようですが、今は基本的に商品券の発行は負債になる方向です。簿記3級の勉強をすると出てきます。)。 紙幣(日本銀行券)は、日本銀行の「商品券」です。「商品券」っぽくないと思うかもしれませんが、実際に、金融機関などは、「日本銀行の商品券」である「紙幣」を差し出して、日本銀行が売っている商品である国債などの有価証券を手に入れることが出来ます。日本銀行から見ると、紙幣を回収する時に引き換えに有価証券その他の資産を差し出さないといけない、と言う意味で負債です。 歴史的には、昔、紙幣は兌換紙幣であったので、紙幣を差し出すと一定量の金と交換できました。日本銀行から見ると、金を差し出さないといけないということで、負債でした。」 兌換紙幣をやめて以来お金は、抽象次元でやりとりされるようになりました。 上の図を見てください。現代のマクロ経済は、決してお金を実体とは見ていないのです。 『これこそが、「複素経済学」の全体図である。上の円が虚部、下の円が実部。上では資金が、下では資源が循環している。上をeconomy、下をecologyと言い換えてもいいだろう。 この図は、市場経済に対する違和感の根本原因も明らかにしてくれる。エコノミストの話からは、下の円が抜け落ちているのだ。しかし、エコロジストが話をする時には、上の円が軽視されているかすっぽり抜け落ちていることが多い。 現代経済は、マクロな虚数のお金で回っているということかな。 今やお金の大部分が、上の円に属するからだ。上の円は「虚部」。人間の共同幻想が生み出しているからだ。もう少し正確に言うと、ブレトン・ウッズ体制が崩壊、貨幣が「無本位制」になったときに「虚」となったと言える。』 やまねこ軒が、やまねこ券を発行すれば、それは借金になる。 日銀が日銀券を発行すれば、それは借金になる。誰に対する借金かというと国民であることは 言うまでもありません。 ※ブレトン・ウッズ体制 米国と欧州の大国が主導して、1944年に発足した通貨体制。金との交換が保証された米ドルを基軸として、各国の通貨の価値を決める固定相場制度。国際通貨基金(IMF)と世銀は、ドルの力で世界経済の安定や途上国開発を担う組織として活動。71年に金ドル交換は停止されブレトンウッズ体制そのものは終わりを迎えたが、ドルは基軸通貨としての地位を維持し、世界経済での米国の優位性を支えてきた。