『テンセグリティ・モデル』牛込洋介
はい、どっと・ちゅーにんぐ(=^o^=)やまねこどん兵衛でございます。 夢の里Y社長と「ぶどう園アグリファーム収穫祭」の打ち合わせなどしていました。 お盆が明けくらいにとりかかれそうです。今年は日照が良かったせいもあり、豊作 になりそうです。 さて、バックミンスター・フラー博士の力学理論に「テンセグリティ」という構造 がありますが不思議な構造体です。東京大学の川口健一先生のレクチュアをじっくり 聴いていました。 「バックミンスター・フラーはテンセグリティが構造工学における一般的な構造システムのいずれにも分類されないことに気づき、自身の哲学的思想の具体的な表現手段として採用した。テンセグリティは構造システムが破綻しない範囲で、部材を極限まで減らしていったときの最適形状の一種とも考えられている。そのような形状は常識的には三角形を基本単位とするトラスなど単純な幾何学要素の集合であろうと推察されていたから、現代においてもテンセグリティの工学的な視点からの研究は十分ではなく、これからの応用と発展が期待されている」 未だ、謎の構造体と言われるテンセグリティ。 フラー研究家の梶川先生は ジオデシック・テンセグリティ構造をデザインするには テンセグリティから始めなければならないだろう。 ジオデシック・テンセグリティ構造において、 ジオデシック構造よりも剛性や強度を倍加させ 重量を半減させるためには、 圧縮的なテクノロジーよりも 張力的なテクノロジーのほうが優位になる。 バックミンスター・フラーが ジオデシックシステムよりも テンセグリティシステムを先に発見し テンセグリティ構造をデザインしているのは 偶然ではないだろう。 とジオデシック構造とテンセグリティの関連性を示唆しています。 川口先生も骨格や細胞など生命が紡ぎだした構造の中にテンセグリティのモデルが伏在 していることを指摘しています。 ところでこの川口先生、初めてテンセグリティの構造物を一昨年建設しています。 一種のドームテントですが、構造がテンセグリティなのです。 最小部材で最大空間、揺れに対する免震性、不思議なデザイン性、生命のテクノロジー とも言える側面を感じさせる作品ですね。